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奥さんを喜ばす簡単おかずレシピ
時間がある時は、晩御飯は夫婦二人で作って食べるようにしている。
メインの一品を奥さん。サブの小鉢一品を僕が担当するのだ。

料理なんてほとんど出来ないけれど、やっぱりそこはクリエイターの端くれ。作るからには、奥さんをあっと驚かせるような、それでいて美味しいものを提供したい。

一回目から、絶対エースをぶつけた。
金津家直伝、大好物の一品。出来合いのもので済ましていた一人暮らしの時も、これだけは自作していた「にんじんの明太子和え」。

にんじんを千切りにして、しんなりするまで炒める。
明太子は、袋? をとって、お酒と混ぜてペースト状に。
頃合いを見て、にんじんと明太子をフライパン上で和える。以上。

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簡単おつまみレシピだが、これが白めしに最高なんだ。

「え~知らなかった。美味しいね」

奥さんの一言が、僕の料理魂に火を付けた。
次の機会には、「糸こんにゃくの明太子和え」を披露。
作り方はほとんど一緒。にんじんを糸こんにゃくに変えるだけ。
でも、食感が変わると、これまた別の美味しさになる。

「美味しい、美味しい。すごいね」

気を良くした自分は、次の機会に「もやしの明太子和え」。
さらに次の時は、「切り干し大根の明太子和え」にチャレンジした。

「えのきの明太子和え」を作ろうとした時、奥さんから声がかかった。
「ねえ、たまには明太子から離れてみたらどうかしら?」

「え?」
「最近、明太子ばっかり食べてるから、塩分が気になるでしょ? どっちかというと、私はたらこの方が好きだし……」

たらこの味気ないしょっぱさじゃ、おかずにならないんだけどなっ。
思わず口に出しそうになった言葉をぐっと飲み込む。
自分にとって明太子は、最後の晩餐で出して貰いたいほどの好物。稚加榮の明太子は「神」だと思ってる。

でも確かに、一つのものにこだわると、なかなか他に目を向けられないのが自分の悪い癖。
これから長く続いてく夫婦生活。もっと器を大きく、相手の意見を聞く余裕をもってないと。

「OK。OK。明太子は当分、おあずけだ」

強がってみたものの、かわりとなるレパートリーがとっさには出てこない。

「じゃあ……今日はシンプルに冷奴にしよっか?」

動揺を悟られないように、妥協案を提示する。

「でも、ただの冷奴じゃないぞ。金津流はね、めんつゆをかけて食べるんだ」

そう。
「にんじんの明太子和え」が絶対エースなら、こちらは抑えの切り札。
夏場、食欲が無い時、どれほどこの「めんつゆ de 冷奴」に助けられてきたか。
なにも思い浮かばない時も、これさえあれば間違いない一品なので、皆さんもどうぞお試しあれ。

「え~知らなかった。すごい美味しい。この冷奴なら、毎日食べたいかも」

なんと、奥さんの評価も最高級。
ほとんど調理してないけど、小鉢としてはこれでじゅうぶんでしょ?

以来ずっとこの「めんつゆ de 冷奴」が続いている。
ただ、あまりにも同じなので、次作る時はせめて、豆腐の上にのせるものを生姜&ねぎから、明太子に変えてみようかなと思う今日このごろです。
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by t-kanatsu | 2013-07-31 20:00 | 金津ならどうする★コラム
わらいぐま現わる
 ここのところ、柳家さん生師匠宅通いが続いている。来月13日から始まる『わらいぐま現わる 2013 special ~金津泰輔作品集~』の稽古のためだ。

 懇意にさせていただいてるこの2年間に、「いくじなし広重」「動く彫刻」「万年ふで」「結婚の挨拶」「パチパチ」と5本の新作落語を書かせていただいた。それらの作品を一挙に披露してしまおうという欲張りな会。
※公演詳細等はこちら
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 自分としては、それぞれの作品にに思い入れがある。

 一番最初に書いた「いくじなし広重」は、そうそうたる作家の候補リストから、ほとんど補欠同然で呼んでもらえた幸運。落語の「ら」の字も知らない素人作家が、芝居で培った経験を総動員して書いた力作だった。

 セオリーとか知らないもんだから、台本に「ここで暗転」とか、「テロップ文字が流れる」とか、平気で書き飛ばしていたのが今見ると微笑ましい。それら演劇的表現や効果も全て、言葉だけで表現しきったさん生師匠にあらためて感服の気持ち。ってか、「無理」って言ってくれてもいいですからねー。

 また「広重」の本番を見てくださった、今は亡きフジテレビ塚越孝アナウンサーが終演後、とっても褒めてくださったのが、僕が今もこうして創作落語に挑戦させていただくモチベーションになっています。もっと見てもらいたかったな。

 「動く彫刻」(当時は『静止を拒否する彫刻』)は、銀座ギャラリーズが主催する「画廊の夜会」のオープニングイベントで師匠が口演するために、書き下ろした作品。

 これまた絵画やアートのことに詳しくない僕に、東京画廊の山本豊津社長自ら、いろんな体験談やエピソードを語ってくださり、それを僕がシュールなコント風にまとめあげた異色作。「落語らしくない」点で、自分の中でもかなりお気に入りの一本になった。

 「万年ふで」「結婚の挨拶」「パチパチ」は、昨年夏の博品館劇場での落語会の際、それぞれ、銀座にある老舗の文具店、和菓子屋、洋食レストランをテーマに書き下ろしたもの。

 ちょうどこの頃、今の奥さんから結婚をなかなか決断しない僕に別れ話が切りだされてて、連日その悩みを抱えながら取材活動していたのが、今となっては懐かしい。3つ並べて聞くと、その当時の自分の思いとか現実とか理想の夫婦像とか、うっすら感じられてちょっと恥ずかしくもあるのです。てへ。

 その後、「パチパチ」は師匠も気に入ってくださり、某神社での奉納落語という格式ある舞台で披露していただいたり、各所で口演されて、今やお得意レパートリーの一つなのが嬉しい限り。この先、こういうのがもっともっと増えて、「古典」になるのが理想です。

 今回、作品集として再び口演するにあたり、全ての演目にもう一度、台本レベルで改善・付け足しを入れさせてもらった。なかなか一度覚えたものを、ましてや既に「自分のもの」となってる噺を変えるのは難儀だと思うが、師匠は「全て、受け入れましょう」とおっしゃってくれた。言ってるだけかもしれないけど。

 本番、どのような進化を遂げているか、以前ご覧になった方もそうでない方も是非、見届けて貰いたいと思います。

 
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by t-kanatsu | 2013-07-24 20:00 | 金津ならどうする★コラム
結婚式
 梅雨明け、高温注意報が出るほどの猛暑・快晴だった七夕の日。僕たち夫婦は結婚式を挙げた。

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 両家ともに、家族・親族のみ合わせて10数名ほどの列席による、ちいさな教会でのこじんまりとした挙式。

 元々、するつもりはなかった。「せめて、区切りとして結婚記念の写真だけでも撮ろう」といろいろ調べているうち、スタジオ撮影とさほど変わらぬ予算で式が挙げられると分かり、空いていた日程の中から飛び込みで決めたのだ。

 ただ、奇しくもその直前一ヶ月、新居への引っ越し作業に加え、奥さんも僕も朗読会やら舞台公演が重なる超ドタバタ状態。 自分達の式の準備に費やす時間はほとんどなく、打ち合わせ数回と30分のリハーサル1回のみで、本番にのぞむ強行軍となった。

「どんな風になろうと、ハッピーな気持ちでいりゃ、失敗もいい思い出になるよね」って、半ば、居直り状態でいたのだが、実際は、式場係員たちの手慣れた、それでいて心のこもった進行のもと、最高の式にしていただいた。

 もちろん、細かいところに突っ込みをいれれば、僕がサスペンダーを付け間違えていたり、持参するはずの白いハンカチを忘れてしまったり、誓いのキスはOKが出るまでやるものだと思って10秒ほどキスし続けて会場をどよめかせてしまったり、奥さんはドレスを着て歩く練習をほとんどしてないので、歩くたびにドレスの裾を巻き込んでつんのめってたりはしたけど、それ以外は完璧だった。

 中でも感動だったのは、牧師さまの説教(スピーチ)。気持ちのこもった説得力のある声で、本当に僕達を導いてくれている気がした。
 
「主はおっしゃっています。お父さん、お母さんを敬いましょう。ねえ? 二人はこれから親を大切にしましょう。あなたたちにこれまで注いできた両親の気持ちを、今度はあなたたちが思い、返してゆく。そうすることで、あなたたちはさらに幸せになれるでしょう」

 どこまでが聖書のくだりで、どこから牧師さんのアドリブかわからないけれど、すごく真っ直ぐな瞳で訴えかけてくるので、僕はずっとうなづきながら聞いていたし、奥さんはもはや祭壇の前で号泣してしまっていた。

「花嫁さんが泣いてしまった時こそ、新郎の出番です。サッと白いハンカチを出して、涙を拭ってあげてください」

 打ち合わせで言われたプランナーの言葉が蘇る。しかし、今、僕のポケットにあるのは、代わりに入れておいたポケットティシューだけ。どうする? それを出してバレやしないか? 一瞬の葛藤が出足を遅らせた。機転を利かせた介添人の方が、とっさに自らの白いハンカチを出して奥さんに渡してくれた。

「お父さんとバージンロードを歩いてる時からやばかったんだけど、牧師さんの話を聞いてる時、二人(父と母)の顔が目に入ったらもう堪えられなくて……」

 式後、彼女のそんな言葉を聞いて、「やっぱり結婚式をやってよかった。ありがとう」と言われたら、ホッとしたのもあったのか今度は僕がツーンときてしまった。

 ごまかすために、さっきのティッシュで鼻をかんだ。
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by t-kanatsu | 2013-07-16 20:00 | 金津ならどうする★コラム
Wii Fit Plus でバランス感覚を養う。
Wii Fit Plusというものをやりはじめた。

人によっては「何を今さら」なものなのだろうが、僕がこの存在を知ったのはつい最近のこと。
奥さんのご実家に泊まりにいった際、朝起きてくると、ご両親と彼女が揃って、テレビの前に集まり、画面の中の自身そっくりのキャラクター(Miiと言うらしい)を使ってエクササイズしてる光景に出くわしたのが最初だ。

淹れたてコーヒーの香りに包まれながらのその一幕は、まるで古き良きアメリカン・ファミリーを見ているかのよう。
家族の仲睦まじい姿に加え、その習慣を毎朝欠かさず4年間も続けているという事実を聞いてびっくりした。なんて健康的なのでしょう。

「結婚生活に、Wii Fit Plusは不可欠だと思うの」

奥さんの提案に、我らが新生活でも導入することと相成った。

毎朝、バランスボードの上に乗って体重を測定し、指示に従ってちょっとしたトレーニングを受ける。所要時間は5分もかからないくらい。
自分のBMI(肥満指数)を常に意識して生活する、その短い時間の積み重ねが、理想の体重に近づく最も最短の方法というわけだ。

僕のBMIはだいたい24くらい。(身長 179cm、体重 77.0kg)
これでも1年前に比べたら相当スリムになったため、ベスト体重なはずと自負していたが、この機械によると、「理想のBMIは22なので70kgまで落とさないとダメ」 なんだそうだ。

なかなかの試練。
でも、これまで続けている奥さんとご両親は、ここ数年、みな揃ってこの理想BMIを下回る数値で推移してるという。ならば自分もぜひ、その仲間に加わりたい!


長く続けていくポイントととして先ず大事なのは、画面に登場する自分の分身のキャラクター(Mii)を愛せるかどうか。
最初のMii作りが成否を分けると言っても過言ではない。

せっかくなので、仲良く、夫婦でお互いの顔を作成しあう。
しかし、操作に慣れている奥さんが僕のことをとっても愛らしく作ってくれたのに対し、初体験の僕は要領が悪く、また変にリアル志向で望んだため、ドツボにはまってしまった。

「私、可愛くないね……知ってたけど」

いじればいじるほど、奥さんの機嫌が悪くなる。
かと言って、適当にごまかして、パチパチお目目の可愛い子ちゃんを作るのは、僕のクリエイター魂が許さない。

「女心」と「当人らしいキャラ」のバランスを見極めることが大事。
しかしそれが分かった所で、表現する技術が僕にあるのか?
まさか、結婚生活の「け」の字も始まってない、こんなところでつまづくとは……。

かすかに記憶にあった「ご実家バージョンの彼女」を必死に思い出しながら、試行錯誤を重ねる。

「私の目、小さくない? ……知ってたけど」

ダメ出しをされるたび、

「僕は、こういう小さい瞳の子が大好きなんだ。小さくなくちゃ駄目なんだっ」

と力説してご機嫌を伺いながら、3時間かかってどうにかこうにか、彼女も納得するMiiを作り上げた。


次の日、僕の体重は、2㌔減少していた。


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by t-kanatsu | 2013-07-02 20:00 | 金津ならどうする★コラム


by かなつん
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プロフィール
金津泰輔
 早稲田大学在学中より、劇団てあとろ50にて脚本・演出を担当。卒業と同時に自らが主宰する劇団つ組を立ち上げ、小劇場にて活動。また劇作家として別に、ひらり空中分解。や劇団湘南アクターズ、劇団すごろく等、外部にも新作台本を書き下ろしている。最近は、柳家さん生師匠をはじめとした創作落語の執筆に携わっている。

【主な舞台作品】
『接待ベースボール』
『本日休廷』
『コックは踊る!』
『ブログ~僕はマンションの管理人です。』
『幸せのアルデンテ』
『は・ち・み・つ』
『シバラク!』
『愛しゃれ指南!!!』

【さらに詳しく20の質問 (2013年4月版)】
1「初めて脚本を書いたのは?」
―小学4年生のお楽しみ会。
2「その時のタイトル」
―コント『トマトケチャップ殺人事件』。
3「どうして劇作家の道を選んだのか」
―自分は役者に挫折したけど、役者を志す人達と一緒にいたかったから。
4「尊敬する劇作家は?」
―椿一さん(「笑の大学」に出てくる)
5「今までのベスト作品」
―まだない。
6「子供の頃になりたかった職業」
―建築家、将棋棋士。
7「兄弟はいますか?」
―妹が一人。
8「面白かったアルバイト」
―サーカスの裏方。
9「大好きな映画3つ」
―『トイ・ストーリー』 『ガタカ』 『月に囚われた男』
10「好きな女性のタイプ」
―励まし上手。
11「好きなせリフ」
―「お前は最高だよッ」
12「気分転換の方法を教えてください」
―般若心経のリズムが好きでよく暗唱してます。変かな?
13「最後の晩餐、食べたい食べ物」
―炊きたてご飯を稚加榮(ちかえ)の明太子で。
14「地球滅亡、最後の日。何して過ごす?」
―出来れば大切な人と笑いながら。
15「今まで大変だった舞台」
―初日に台本をあげた舞台。
16「最近ハマってること」
―クロワッサン食べ比べ、羽生三冠棋譜鑑賞、グーグルマップ一人旅
17「カラオケ18番は?」
―♪オーマイリルガール~
18「ディズニーシーでのおすすめスポットは?」
―ニューヨーク・デリでルーベン・ホットサンドを食べる。
19「あなたのモバイル環境は?」
―バイオノートとNexus7。
20「今年の抱負を聞かせてください?」
―ジャンルに拘らずに仕事する。