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間近に迫った『ぴっかり☆十番勝負!』の稽古に立ち会った。
自分が紙の上に書いた台詞が、春風亭ぴっかり☆さんの手によって、果たしてどんな風になっているのか。 特に今、ぴっかり☆さんは、師匠のお供や日々の落語会・寄席にと、非常に多忙な様子で、台本を渡して直し作業をやって以来、久しぶりの再会。その間、隙間時間に一人稽古したり、常連さんのいる落語会で試演したりして創りあげたという。 見るからに目が真っ赤だし、歩いててもフラフラで、引いてる大きなガラガラに小さな体が持ってかれそうになるほど、憔悴しきっていた。 あんまり期待しないほうがいいかも……? 一抹の不安がよぎったが、その心配は杞憂に。 長椅子を並べただけの高座ではあったが、その座布団の上に座るやいなや、ガラリと目の色が変わるじゃありませんか。 ![]() 新作一つ目は、とある女優さんの一生をベースにした地語り噺。 途中、ぴっかり☆さん自身のエピソードを交えて語るのだが、より具体的に付け足されたりしてて、さらに面白くなってて嬉しかった。 圧巻なのはラスト。 取り憑いた表情のようになって、「語る」というよりもはや「演じる」いやその人物に「なりきってる」瞬間が垣間見えて、度肝抜かれた。 その役だけを演じてるなら分かるんだけど、ト書きの部分も喋って、相手役も演じて、その上で、一瞬にして、一つの人物にグワッと入り込むってあなたっ! 「自分でも、このラストは、コントロールが効かなくなる時があって、やってても怖いんですよね」 将来、女優さんの仕事もされるかもしれない……。そう思った。 もう一つは、往年のアイドルのとある事件? にまつわるバラエティ色豊かな噺。 歌ありモノマネありの、落語の範疇を超えたものを目指していたのだけれど、師匠である春風亭小朝師のアドバイスを受けて、さらに型破りなものに仕上がっていた。 それは、一種、R1などの一人コントで見られる趣向。(詳しくは観てのお楽しみっ) 師匠のそのやわらかな発想にも驚いたけど、稽古を拝見して、これが思わぬ効果があると知って感嘆した。 それは、リアクション。 一人で全役をやる落語ではなかなか見れない、一方が語ってる間の、それを聞いてる表情や仕草を堪能できるんです。 そして、サービス精神旺盛なぴっかり☆さんが、これまた面白おかしい「受け」の表情を連発するんだ。 将来、バラエティの仕事もされるかもしれない……。そう思った。 稽古後のぴっかり☆さんは、不思議にも、稽古前よりも元気になっていた。プロデューサーさんが用意したおやつ? の餃子を二人前ぺろりと平らげ、次の現場にまたガラガラを引いて颯爽と去っていった。 「女優」ぴっかり☆さんと、「タレント」ぴっかり☆さん。 この二つの魅力を、新作落語パートで引き出せたら、作家としてもこれ幸い。 もちろん、本業「落語家」の部分は、古典パートでしっかり魅せてくれるはず。 落語ファンに限らず、多くの人に知ってもらいたい若手女流噺家さん。 今、一番応援したい人です。 ■
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by t-kanatsu
| 2013-08-07 20:00
| 金津ならどうする★コラム
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