|
||||||
(C)2005 T-Kanatsu all rights reserved.
kanatsu293.exblog.jp |
||||||
|
お盆休み。実家に戻って、小さい頃の写真の整理をしてきた。
あんまり過去を振り返らない性格なのと、もともと写真に興味のないのが相まって、思春期以降の写真はほとんどない自分。 奥さんもそういうタイプだったようで、二人のツーショット写真がディズニーランドに行った1枚しか存在しないという……どちらかが記憶をなくしたら何も証明できるものがない。 残ってる写真は主に、親がアルバムにしてくれいた幼少期のもの。おそらく、それを僕は初めて見た。(昔に見せてもらってたかもしれないが、覚えてない) ![]() しかし、見ても何も思い出せない。 「本当にこれが自分なんだろうか?」 自分の面影が全くその小さな自分から感じられない。 公園で遊んでる写真を見て、 「この一緒に遊んでる女の子は誰?」 「やだ、妹でしょ」 って、会話になった時は、自分の記憶力の無さ加減に呆れ返ってしまった。 幼稚園入学式、小学校入学式、運動会、ボーイスカウトらしき活動、なんかの親戚の集まりの写真、当時住んでいた大阪、堺の家の前で撮ったと思われるもの……何を見ても記憶が蘇ってくる気配すらない。 ほんとに誰か他人の過去を見せられてる気分なのだ。でも、隣に写っているのは、若き両親の姿。自分の存在だけがつながってこない。 ふと、そんな設定で物語が一つ浮かんだがそれはまた別の機会に。 はっと記憶が繋がりだしたのは、小学校高学年らしき時に撮った一枚を見て。 それは、女装して、ゴロピカドンのポシェットを肩から下げている写真。 当時、うっすら恋心を抱いていたちなみちゃんと、着ていた洋服を交換して遊んでた時のものだ。(なんたる高度な遊び!) そんな仲良しでありながら、「好きだ」という一言が言えないでジリジリしていた自分。初めての恋に戸惑っていた、甘酸っぱい記憶。 その一点から、芋づる式にいろんなことを思い出していく。 彼女の気を引きたい→お楽しみ会やクリスマス会でコントを実践→お笑いに目覚める→笑いのセンスに溢れるM君やS君に出会う→自分でやるより彼らにやってもらったほうが面白いと悟る→自分は裏側に回ってネタを書き出す→作家の楽しさを知る……。 小学5~6年生の時の出来事。 この出来事が現在につながって、今や、真打ちの落語家師匠にホンを書いて語ってもらってるという(柳家さん生『わらいぐま現わる~金津泰輔作品集』、ただ今絶賛公演中)。 人の人生って何がきっかけになるか分からないもんですね。あの時、ちなみちゃんに恋していなければ……。 結局彼女には何も思いを告げられずに、父の転勤で僕が鎌倉に引っ越してきてしまった。 引っ越し当日、偶然地元の駅でちなみちゃんと遭遇した。(今思うと、偶然じゃなかったかもしれない) その最後の時も、照れくさかったのか、気持ちと裏腹に「ほな、また」と格好つけて、つっけんどんな捨て台詞を残して、別れてしまった。 そんなこんなを思い出してたら、あっという間に1時間経っていた。 つかの間のタイムトラベル。 ノスタルジーまんさいの里帰りとなった。 ■
[PR]
by t-kanatsu
| 2013-08-15 10:46
| 金津ならどうする★コラム
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||